【活動報告】3/21(土)のあそびば桑園

前夜はちょっと荒れました。
朝になっても暴風雪警報が出たままなので、開催をどうしようかな?と悩んだのですが、現地の桑園公園をチェック。落ちてる枝が結構あるものの、上空に引っかかっている枝(かかり枝)は無し。時々強めの風が吹くものの、それ以外は大したことが無さそう。これならたき火の火を大きくしない限りはできそうです。天候もこれから回復する予報なのも決め手になりました。
という事であそびば桑園を開催。

もしかしたら遊びに来る子はいないかも?と思ったのですが、ちらほら集まり始め、30人ほどがあそびばで過ごしました。


■卒業試験
午前中は天気も悪いし来ないかもと思っていたら、常連の6年生の女の子がやってきました。どうやらたき火を点けにやってきたみたいです。

さあ、点くかな?
ちょっと手間取りながら点火!
1人で点ける事が出来た事に「出来た〜!!」と大喜び。


「どうですか?(このたき火)」
と声をかけられたので、「良いんじゃない」と答えてハッと違う、そうじゃないと気付き
「やー、寒かったからさぁ〜。これ(たき火が点くの)を待ってたよ〜」と言い直すと、満面の笑みを見せてくれました。

たぶん彼女の中で6年生だからあそびばに来るのも最後になるかもしれない。
(そんな事はなくって、中学生でも全然OKなんですが。)
しかも月曜日は卒業式。
そんな活動の一区切りを、彼女の中でこのたき火を点けるという行為で踏ん切りをつけたかったのかもしれません。だからこんな天気の悪い中、あそびばにやってきた。
そんな風に私は受け取りました。
だからこそ、評価のように取れる言葉を言い直せて本当に良かった。

帰るときに「ありがとうございました」とペコリとお辞儀。
いつもなら「遊ぶのにお礼も何もないだろう」と言うところなんですが、そんな彼女の背景をまるごと受け取りたくて、「じゃあね」とだけ返しました。とってもさわやかな光景を残して彼女は去っていきました。

またあそびばに来てくれると嬉しいけれど、来なかったとしても将来大人になったときに「私がこどもの頃は公園でたき火をしたんだよ」なんて話してくれる未来がくれば良いなぁ。
あそびばのスタッフとしては、そう思うのです。


■焦げマロ
マシュマロを焼くこども達。
ある男の子がはじめて焼くのか、火の中に突っ込んでます。
・・・あーあーあー。

当然マシュマロは真っ黒に。
「うわ〜、焦げちゃった〜!」
・・・当たり前だろ!という言葉をちょっと飲み込んで。

「おー、見事な焦げマロだね。」
「焦げマロ!」
その語感が気に入ったのか、なぜか嬉しそう。

「食べて大丈夫かなぁ?」
ちょっと心配そうに聞くとはなしに聞いてきます。
・・・うーん。
・・・まぁ死にはしないのですが、食べて良いと答えるのもどうか。
「ちょっとくらいなら大丈夫かもよ?」
と答えると意を決してパクリ。

しかめづらをしていたのが、驚きの表情に変わります。
「意外と美味い!」
・・・いや、どういう感想だよ。


それから彼は焦げマロを量産し始めます。
・・・いやいや、普通に焼こうよ。
もちろん全部パクパク食べてました。
・・・少しなら、って言ったよね?

ほんと、こども達の言動は面白いです。
それを見ていた他の子が「私も焦げマロになった!」
・・・おいおい、流行り始めちゃったよ。


■ちょっと冒険
木と木の間に2本のロープを通した即席の遊具をモンキーブリッジと言います。
プレーパークのような遊び場ではよく見かける遊具で、こども達にも大変人気です。
桑園公園の木はめちゃくちゃ太いので設置するのも一苦労なのですが、その苦労を帳消しにしてくれるくらいには、こども達がとことん遊んでくれます。

毎回、1人か2人くらいは、そのロープの結び目のところを登る子達が現れます。
その姿は季節外れのセミの幼虫のよう。
本日もしっかりと現れました。


ちょっとした冒険要素があると、遊び場はとても盛り上がります。
1つだけじゃなくて、複数あるととても良い。
それはモンキーブリッジのようなものでも良いし、ちょっとした渡橋のようなものでも良い。
こども達の発達や能力にあわせて、自分たちで選べる要素があればあるほど、あそびの選択肢が増えて豊かな遊び場となります。
でも、それが用意できなかったとしても、こども達は遊びの天才です。
ありとあらゆる所に冒険を見出します。

こどもの頃「白線わたり」やりませんでしたか?
道路に引かれた白線だけ歩いて良い。
落ちたら地獄。(またはサメに食われる)
あれ、とっても楽しい遊びでした。
当然平面上に引かれてるので落ちてもどうにもならない。
けれど、やってる本人たちはドキドキ。
ちょっとした冒険がこどもの世界には満ち満ちています。

そんなあそびの世界を見守れる地域に桑園がなっていくと良いですね。


■優しい人
常連のお母さんがマシュマロを差し入れてくれました。
1回もらえるとわかると、遠慮なし。
何個食べるんだ?というくらいもらっていきます。

「君たちお礼言ったの?」と聞くと
ああ、そうだったとお礼を言います。
彼らいわく、マシュマロをくれるそのお母さんは「優しい人」だそうです。
ゲンキンだなぁ。


どうしても自分の子だと厳しく接する場面や、ついつい冷たくなってしまう事もあります。
そういう時に子育てに自信がなくなったり、自分や我が子の事を嫌いになる事も多々あるかと思います。
そんな時は自分以外の子と触れ合ってみると、簡単に「優しい人」になれたりします。
家族だと当たり前になっている事が、他の子にとってはとっても感謝される事だったりするのです。
だから、自分の事が嫌いにならずにすむ時間が持てる。
他の子と関わるというのは、そういう見えなくなっている事を感じさせてくれる時間でもあると思います。



■ギリギリまで遊びたい
最後の片付けをお母さん達が手伝ってくれました。
遊び場の道具に関しては、僕達が持ってきて「使っていいよ」と言っているものなので、特にこども達に片付けて欲しいとは思ってません。もちろん家庭のしつけとして、我が子に片付けてと言ったりさせたりする事はあるかと思います。だから、そのへんはケースバイケースですね。

片付けする大人を尻目に、遊び続けるこども達。
そんな中、チラチラとこちらの状態を確認しています。

彼らも帰らなくちゃいけないのはわかっている。でも遊びたい。
そんな2つの気持ちで揺れ動いています。
そしていつかは帰らなくてはいけないので、そこに踏ん切りをつけるタイミングを見計らっているのです。

そういう時に頭ごなしに「ほら、もう帰るから片付けるよ!」なんて言われた日には「そんな事わかってるよ!」という気持ちが大きくなり、「やだ!帰りたくない!」と反発を招き、「遊びたい」という気持ちを意固地なものにします。あるいは、「遊びたい」というよりも「帰ってやるもんか」という気持ちの方が大きくなったりします。

大人には大人の都合があります。
帰ってご飯の準備をしなくちゃいけなかったり、兄弟のお迎えの時間が迫っていたり。
それをこども達にも共有してあげると、「じゃあ帰る」とすんなり受け入れてくれたりすることもあります。そうでないときは、理屈ではわかるけれど、自分の中のもやもやが解消できていないときです。
そうなると難しいですね。
でも、いつかは踏ん切りをつけてくれます。
それまで待てると良いのですが、なかなか実際にはうまくいかないですね。だから毎回待てないとしても、せめて「今日は待てる日」みたいなのを作れると良いですね。

今回はお母さんも同対応したやらとちょっと困っている様子だったので、少しだけ介入しました。
「今片付けしてるからさ、片付けが終わったら今遊んでるやつ、向こうの車のところに持ってきてくれる?」と声をかけると、彼もすんなりと「うん。良いよ。」と言ってくれました。
その様子にお母さんも目を白黒。
親子だけの関係性じゃないのが、子育て上結構重要だったりもします。

お母さんに言われたら「言う通りにしたくない」の気持ちが強くなる。
でもまぁ、帰らなくちゃいけないのも分かってはいる。
その踏ん切りをどこでつけるか。
彼の中でも探しているのです。
だから、彼が欲しかった"ちょうどいい落とし所"として声をかけてあげた。
そうする事によって、彼もこれ以上お母さんを困らせずに済んだ。
言語化するとそういう流れです。

発達心理学の先生曰く「人間は集団で子育てする生き物」だそうです。
これは、こういう事でもあるのだろうと思うのです。
地域で子育てするというのは、まさにこういう環境をつくろうよ、という事なんですよね。
あそびばを地域に広めるというのは、単にこども達が遊べる環境を作る、という事の他に、豊かな子育て環境を広げる、という意味合いもあったりします。


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さて、今年度のあそびば事業はすべて終了です。
来年度の活動については、また別の記事で上げますが、こちらでも軽くご連絡。

○あそびば桑園→5/16(土)
○桑園ご近所あそび→6/7(日)

また、大人向けの活動として「桑園あそび部」という活動も始める予定です。
こちらは4/26(日)スタート予定。
今後もぜひ桑園あそびばプロジェクトの活動をチェックしてくださいね!

(文責:寺坂=てんぷら)

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