【活動報告】9/20(土)のあそびば桑園

 9/20のあそびば桑園はいつもより大人が多い遊び場でした。
というのも、遊び場づくりの研修の参加者10名の受け入れを行ったからです。おかげでいつもとはまた違った雰囲気の遊び場になりました。
参加したこどもも大人も多く、全部で170名を超える参加者となり、大変賑やかな遊び場になりました。

■遊び場づくりの研修
時々視察の方なんかが来る事もあるのですが、今回は10名という大所帯。
まずは半分半分で交代に遊び場に入ります。
慣れている人もそうじゃない人も、それぞれドキドキ緊張しながら遊び場に足を踏み入れましたが、来ているこども達はなんのその。
すぐに遊び相手になってもらって、あっという間に遊びの世界に引き込んでいました。
うーん、やっぱりこども達と遊びの力ってすごいですね〜。



今回研修の受け入れは実はちょっと悩みました。
来た大人が遊び相手、というかこども達の遊び道具になるのは分かっていたのですが、それはいつもとは異なる状況になります。特に10名と人数が多くなると、こども達はちょっと興奮状態になるし、そんな遊び場がじゃあプレーパークの良さかというと、ちょっとずれてしまうので、それは研修生たちの学びになるのかどうか、と考えるとう〜ん、という部分はあります。
なので、今回は遊び場に入る大人と、一歩引いてワークをする大人に分かれて研修を実施することにしました。ワークは「こども達の遊びを観察するワーク」。なかなか外側からこども達の遊びを観察する機会も無かったので、大変好評でした。さらに、ワークをすることによって、こども達の「あそび」についてより深い理解が行われた結果、プレーパーク内でもよりふさわしいふるまいをしてくれるようになり、相乗効果がありました。


■高さは魅力
「ヘルプミ〜」ロープを張る時に、大体こうしたセリフを発します。
ロープを張るのは1人でも出来るのですが、たくさんの人で引っ張ったほうがビシッと張れます。何より、いっしょに張ったロープは自分達が作った感があります。ちょこっと迷惑をかけるかもしれないのですが、みんなが参加者となります。
いつも「ちょっと高かったかな?」と思っても、そんな自分で張った事も影響があるのか無いのか、スルスルと登っていきます。



木に上下2本のロープを張ったものを「モンキーブリッジ」と呼びます。
お猿さんがつかまって動く様子を指して名付けられたのだと思いますが、とても魅力があります。「高さ」というのは、遊びにおいてはとっても大事な要素として存在していて、ものすごい魅力を放ちます。
しかもこのモンキーブリッジは「登れる・登れない」という挑戦要素が加わります。滑り台がなぜ登り台として人気が出るかというと、だれもが登れる階段よりも、坂道の方が「登れるかな?」という挑戦要素があるからだと思うのです。


■何でも出来る道具
段ボールはほんとに良いな〜と、毎回しみじみ思います。
組み立てる、書ける、切れる、組み合わせる、隠れられる、壊せる・・・e.t.c。
この魅惑の箱には、ありとあらゆる遊びが詰まっている、と言っても過言じゃないかも。
今回はそれに1つ加わりました。

2つ積み上げられた段ボール。
ふっと見た瞬間、その上を飛び越えるこどもの姿。
なんと、跳び箱にして飛んでいました。
「え〜!?飛べるの、それ!?」


私たち大人だと、ぐしゃっと壊れかねない即席の跳び箱。
それを軽々とこども達は手をつきながら飛び越えていました。
そういえば昔段ボールで家作って2階建てとか出来たっけ。
こども達は私たち大人の想像を軽々と超えてくれます。
この瞬間が大好きです。


■両手いっぱいに
いつでも人気なコロコロキット。今日もいろんな子が遊んでました。
そんななか2歳くらいの子が両手いっぱいにボールを抱えてトテトテとお母さんのほうへ歩いていきます。そのままお母さんにくっつきに行くのかな?と思っていると、くるっと向きを変えてボールを流す樋の方へ向かいます。


時々「どうやって遊べばよいですか?」と聞かれる事があります。
私たちは遊びを「こども達が自分のやりたい事を出来ている状態」だと捉えています。
この場合、この子はボールを流したい。で、それをたぶん見てて欲しかったんでしょう。あるいはお母さんがそこにいるのかを確認しに来たのかもしれません。安心できる領域でこそ遊びは自由に発展します。あるいは、遊びが安心できる領域を押し広げる事があると思います。
この時お母さんはニコニコと我が子がやりたい行動を見守っていました。これでOKなんだと思います。
「こうしたら良いよ」「こうやってみたら」
時々なら良いのですが、あまり言わなくても良いと思います。
むしろ、私たちが遊んでいる方が、その姿を見てこども達は勝手に学んでいきます。
だから「どうやって遊べば良いのか」という問いに対しては、「そこにいるだけで良いんですよ。良かったら、まず自分が遊んでみてください。」というのが答えになるのだと思います。


■火は人を呼ぶ
今日も今日とて焚き火をしています。
最近は「焚き火で何をするんですか?」と聞かれる事も少なくなってきました。
もう常連の子も慣れたもので、サクサクっと薪を組んで「(火付けのための)マッチちょうだい」と言ってきます。
そんな様子が人を呼び、気がつくと人だかりができてきます。


あそびば桑園では、年がら年中焚き火をしています。
それこと暑い夏の日から、寒さが厳しい冬の日まで。
いつの日も焚き火が人を呼んでいます。

そういえば、あそびば桑園で火付けをどうやっているかの様子を伝えた事が無かったので、改めてご紹介。
まず、火付け道具(マッチ)だけはスタッフが管理しています。
焚き火をしたい子は、一斗缶に入っている新聞紙やわりばしなどの火起こし材を組みます。火を付ける段階まで準備が出来たらスタッフからマッチをもらいます。箱に入っているのは3本だけ。これについて「少ない!」という風に文句を言われた事は、不思議と一度もありません。たぶん「3本で火をつけられるか!?」という遊びの要素になっているからだと思います。
あとは薪を追加したり、落ちてる枝や葉っぱを拾って入れたり、火バサミで組み直したり、うちわで扇いだり。こども達が自由に火起こしをしてみます。スタッフは特に口を出さずに見ているだけ。ルールとしては、「火がついたものをドラム缶コンロから出さない」くらいでしょうか。
ぜひ火起こしにチャレンジしたい子は、あそびば桑園に来てね。


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さて、次回のあそびば桑園は10/18(土)です。
ぜひ遊びに来てね〜。


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