天気予報は雨。
・・・だったのですが、なんとほぼ降らずの1日。
世話人からも「不思議だね〜」と言われているほど雨が降らないあそびば桑園です。
この日も全部で92人があそびばで過ごしました。
■登れるものなら登ってみろモンキーブリッジ
容赦の無いネーミングで恐縮ですが・・・。
今回モンキーブリッジを思いっきり高くしてみました。
当然幼児や身体能力がそこまで育ってない子、登るのが苦手な子は登れません。
ちょっとイジワルな環境設定です。
小さい子が登りたそうにして、だいぶん恨めしそうな表情に胸がチクリ。
さすがに高すぎたか・・・?と思ったのですが、
あっという間に小学生に攻略されていきました。
おぉ、おもったよりうちの子(あそびば桑園に来る常連の子)達やるじゃないか。
中学生に至っては上のロープで綱渡りをしていました。
すごいな。君たち。
今回、これだけロープを高く設定したのは当然理由があります。
今日は天気が悪い予報だったのでダンボールやゴザなどを出しませんでした。
そうするとちょっと単調な場になるかと思い、高めの挑戦要素を入れたかったのです。
狙いはテキメン。
小学生の中高生の「やってみたい」が爆発しました。
「登れなーい」
「やった〜、登れた〜」
「えー、どうやるの〜?」
「ここを持って、こうやって足掛けて〜」
なんて会話がひっきりなしに生まれてます。
時々小さい子を載せようと抱えてロープに乗せる保護者の方がいましたが
登った我が子が嫌がる(怖がる)様子に、すぐ下げる様子も。
そうなんですよね。
高いところが「怖い」と思うのも大事。
親の「登らせたい」に対して
その子が「登りたいかどうか」はとっても大切です。
そういった事を保護者の方も感じる機会となったようで、思わぬ副次的効果でした。
登れない子は、となりのハンモックを見て、これなら自分も遊べるかも、と乗り始めます。
実はハンモックもいつもより高めにしていて、これまた悪戦苦闘するのですが・・・。
それはまた別の話。
■右往左往なアーティスト
今日はコロコロキットはつなげずにバラバラなスタート。
しばらく視界に入ってなかったのですが、ふっと見るとすごい事になってました。
斜めのといに更に斜めにといを仕掛けて、次々に流れる装置になってます。
あれです。
ピタゴラスイッチです。
こども達もそう思ったらしく「ピタゴラスイッチどうなった?」なんて言ってます。
ある子がその完成度を上げようと、キットの周りをせわしなく行き来しているのが目に入りました。
ちょっと触っては様子を見て。
触ろうとして手を止めてじっくり考えて。
その様子は、大きな作品を仕上げようとしているアーティストのようです。
こうやったらどうなるだろう?こうしたらうまくいくかな?という探究心あふれる活動です。
アートと言うと芸術に感じるかもしれませんが、アートの語源的には「人の手で生み出されるあらゆる物・活動」という意味合いがあるそうなので、広義的にはそれも合ってそうですね。
違いとしては作品や表現ではなく、単に「やってみたい」から突き動かされている。
その結果として作品や表現となるだけであって、その結果に行き着くまでの過程(プロセス)を遊びと呼んでいる事でしょうか。
だからこども達は出来上がったものにはあまり関心を持たない。
だから出来上がったものを放置して、次の遊びを見つけに行く。
そんなこども達の挙動を理解出来るようになってくると、
また違った観点でこども達を見守れるようになるかもしれませんね。
■火起こしリレー
「たき火した〜い」と朝いちから女の子。
もうやって良いんだよ、と言うと「イエ〜イ!」と火起こし開始。
そうこうしているうちに男の子が登場。
「やらせて〜」と半ば強引に火起こし係を交代。
女の子は特に気にする様子もなさそう。
どうやらたき火そのものよりは、その後のマシュマロ焼きがメインみたいです。
男の子が悪戦苦闘。
マッチを30本くらい消費しながらまだ点かず。
横目で見ながら、木の組み方や新聞紙の置き方などが悪すぎる事を確認。
うーん。これはマッチ何本合っても足りんな〜。
隣で「これは大人用焚き火です」と言って小さな別のコンロで火付け。
さあ、やり方を見て真似るが良いよ。なんて思って組むのですが
見てない・・・。
当然火付けは一発で成功するのですが
「ずるい!」と言われる始末。
これは作戦失敗だなぁ。

そうこうしているうちに小学校高学年の子が登場。
「うち、やってみて良い?」と聞くので
火付けをしていた子達は「良いよ〜」とモンキーブリッジに向かいました。
その途中でこちらの顔を見て「飽きた〜」と言っておりました。
彼らなりに踏ん切りをつける良いタイミングだったのかも。
交代した子が木の組み方のコツを聞いてきたので教えると
四苦八苦しましたがなんとか点火。
この間だいたい1時間くらいでしょうか。
現金なもので、火が付くと最初に火付けをしていた子が戻ってきました。
遊びってこういうリレーが行われる事が結構あります。
誰かの遊びの残りを他の子が引き継いだり、別の遊びにしたり。
それを楽しむのもまた遊びですね。
最後に火付けをする子がニコニコしていた様子を見て、そう思いました。
■静かな挑戦
公園にある東屋の下で一休み。
ちょうど遊びに来ていた高校生の子も手持ち無沙汰だったのか、いっしょに座ることに。
ペンが転がっているので、なんとなくペン先チェック。
当然潰れているのがいくつかあり「これは交換かな〜」なんて事を話しながら過ごします。
ペンを並べたりペンを立ててみたり。
そうこうしているうちに小学生の女の子がやってきました。
何気なく立てたペンの上にさらにペンを立てようとしてみます。
ふふふ。大人のスゴさを見せてあげよう。
軽々とペンを積みます。
「え!すごい!」
さらに3つ目を積もうとすると、お邪魔が入ります。
「こら、真剣なんだから邪魔するんじゃあないよ」
なんてふざけた調子で言って倒す遊びに。
そのうちに彼女らもペンを積み始めました。
2つ、3つとどんどん増えていきます。
ペンの中でもうまく立つものとそうではない種類があって
それもうまく見極めて積んでいきます。
うまく立つのはたくさんあるペンのうち5本。
おぉ〜。
なんとペン5本を全部積みました。
しかもピースして写真をせがむ余裕さえ見せてきます。
うむむ。これは脱帽です。
こういう静かな挑戦もまた良いものですね。
ひとつひとつ出来る事を積み上げていって、
その失敗も成功も全部自分たちのものにしていく。
というより、これが「遊び」ですね。
なんとなくゆるい雰囲気があって
ちょっとした発見がある。
そこからやってみたいが生まれる。
そんな静かな挑戦が出来る場も大切にしたいものです。
キャーキャー賑やかな声が聞こえます。
ふと声のする方を振り向くと、男の子2人がコロコロベースに夢中でした。

うむ。
何で盛り上がっているのか全然わからないですね。
おそらく底にあるポケットにうまく入ったかどうかなのでしょうが、
近くに行ってその原因を知る事も出来たのですが
今回はやめておきました。
なんとなく近づくと、彼らの遊びが止まってしまう気がしたからです。その
遊び場にいるスタッフとしては、何がその場で起こっているのか
ある程度は把握しているのですが、すべてを知らなくて良いと思っています。
むしろすべてを知ろうとすると、どうしても監視のようになってしまいます。
こちらがそれを意図していなかったとしても、こども達の目にはそう映るのです。
彼らの遊びは彼ら自身のものであり、大人を必要としていないのです。
それをスタッフとしては常に肝に命じておく必要があるなと思います。
大人も大人で大人の世界を広げている。(おしゃべりとかね)
そんな環境を大切にしていきたいですね。
さて、次回はいよいよみちあそびです。
今年も8月は2回あります。
【七夕まつり編】
その他、道路(みち)で遊び放題!
【昼夜あそび編】
8/17(日)14時〜20時 北8西20中通り及び中島製茶駐車場
※花火は自分たちでご用意ください。
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