【活動報告】10/20(日)あそびば桑園

10/20(日)のあそびば桑園の報告です。
前の晩に雨風の大荒れの天気。
翌朝はガクンと温度が下がり、みぞれ混じりの雨雪が降り始めたのですが7時頃にピタッと止み、青空が広がりました。最高気温10℃の予報と、10月にしてはかなり寒い気温ですが晴れ予報が出ていたので予定通り実施をしました。
こんな寒い中みんな遊びに来るかな〜?と思っていたのですが、楽しみにしてくれていたこども達(と大人達)がやってきて、約100名ほどの参加となり、寒空の公園が賑わいました。


■とにかくたき火!寒いからたき火!
とばかりに、やってきたこども達がたき火を付け始めます。
集中力が高かったのか、1発で火付けに成功。
うーん。すごい。

途中、イモやカボチャを持ってきてくれた保護者の方が、初めて合う子達も含めていっしょに焼いていっしょに分け合って食べていました。なんかこういうのいいですね。


あそびば桑園のようなプレーパークという場所は「だれが来てもいい場所」=オープンスペースとして開いています。そういう場所では、知らない人同士でも自然と交わっていく雰囲気が生まれてきます。だからあそびばというのは地域の交流の場足り得るのです。

来ていたお父さんから素敵な感想をいただきました。
「ここのあそびばでは自然と異年齢が交わることが出来る。ふつうに公園で遊んでいると、となりに砂遊びに来た子がいたら、関わったほうがいいのかどうか迷ったりためらったりする。けれどあそびば桑園ではそういうのを気にしないで自然と関わることが起きる。これはここで遊んでいるこども達の雰囲気がそうしてくれたり、スタッフの皆さんのふるまいがそういう空気感を作ってくれていると思います。こういう場所があるのがとても嬉しい。」

大変うれしいお言葉です。
と同時に、あそびば(プレーパーク)っていうのはそういう力がある、そういう魅力があるのだと改めて気付かされました。ぜひこういうあそびば作りが広がればいいなと思います。


■そんなの関係ねぇ!
公園には雪解け水がたっぷりと溜まっていました。当然冷たいので大人は近寄らないのですが、ジャブン!ジャブン!とこども達が果敢に入っていきます。

ちょうど靴の半分くらいですから4〜5cmくらいの水深でしょうか。いちばんジャバジャバして楽しい深さですね〜。水しぶきがあがるので大人が近づかない。なおさらこどもだけの世界が出来上がりです。


このこども達の様子を当日のスタッフがこう振り返っていました。
「自分もこどもの頃雨上がりの水たまりが好きで、親に怒られても入っていった。今思うと何が楽しかったのだろう。水や火は人の本能に働きかけるものがあって、その本能に従って遊べるプレーパークはとても素敵だなと思った。」

人は社会的な生き物ではありますが、やはり動物的な側面もあってどうしたって本能(遺伝子)に従う部分はあります。それをこどものうちに発揮できる環境というのは、生物として強くなるための環境と同じ意味なんじゃないかなと思います。遊ぶというのは、そのための人間、いえ動物に備わっているプログラムなのかもしれませんね。


■コンサート開催中
「ねぇねぇ来て来て!」と呼びかける男の子。
どうもそこにいる大人全体に呼びかけている様子。だれも動かなかったので、「なになに〜?」と近づいてみます。
誰でも良くて人数も別に必要なかったようで、満足気に「はじめるよ〜」の声。
いろんな楽器を並べてバチで叩いていくワンマンコンサートが開始しました。

強引に始まったのでジャ○アンのリサイタルを思い浮かべましたが、ちゃんと音程は取れている様子。楽しそうに弾くなぁ〜。


音楽は正直、得意では無い(こどもの時いろんな楽器に挑戦したが、どれもてんで駄目だった)のですが、だからといってキライなのではない。どうしても私達は上手下手(得意不得意)が好きキライに結びづけがちなのですが、これはそうじゃない。
「音」を「楽」しんでいる様子でした。

ちょっともったいない部分もあるのですが、こういう楽器があそびばにあるととても活動に幅が出るなと思うのです。


■進め!ギンナン地獄

いつもモンキーブリッジを張っている場所にギンナンがたくさん転がっていました。
桑園公園には大きなイチョウの木がたくさん植わっており、この時期にはそれこそ足の踏み場もないくらいのギンナンが転がります。
今年は豊作なんでしょうか?木についている実の半分も落ちてないのに、すでに公園はギンナンだらけ。だからモンキーブリッジの下もギンナンだらけ。

そこにあえてモンキーブリッジを張ります。
ロープから落ちると、もれなくギンナン地獄。
あのニオイが待っているわけです。
いつもよりも遊びのハードルがちょっと(人によっては大分)上がります。

「うわ!ギンナンだらけじゃん!」
「落ちたらやべぇ」
「えー、やだぁ」
「いいからやろう!落ちなきゃいいじゃん」
「押さないでよ〜」
いろんな声が飛び交います。



桑園公園のような街区公園でイベント的に行うプレーパークでは、大きい遊具を設置することは難しいです。そのぶんどうしても挑戦要素が下がってしまいます。
だからこういうちょっとした事があると、挑戦要素に組み込む事が出来ます。そうした「遊び」を見逃さないのもプレーリーダーの大事な役割です。
こども心、遊び心を忘れずにいる事が大切です。

今回寒さと雨のためダンボールを出さなかったので遊びの幅が減らないようになるべく早めにモンキーブリッジを張ったのですが、あそびばが終わってからもずっとこども達が遊んでいたのは、彼らの遊び心や挑戦心を刺激するものがあったからかもしれません。


■そんなの関係ねぇ!(中〜高学年編)


ジャバジャバと水たまりで遊ぶ子達。
水に入るだけに飽き足らず、コロコロキットに雨水を流し始めます。
雨水はバケツや洗面器に集めているのですが、そこにどうしても泥がまじります。
で、しまいには水ではなく泥を流すのが楽しくなってきた様子で、泥水を流し始めてキャッキャと笑い転げてます。

しばらくすると今度はたらいの中に入って、雨水の中に入り込んでいます。
一寸法師かな?
どんぶらこと浮いているのですが、どういう会話が行われているのか、随分楽しそう。
そうしているうちになぜかコケた?おしりを水(泥水)につけてしまった様子。
うーわー。冷たそう〜〜。
でも笑ってます。
そのあとさらになぜか他の子の服も泥で汚れてました。
何をしたらそうなるんだ・・・。


で、片付けのときに残されたのは泥だらけの道具。
うむむ。ずいぶん汚してくれたじゃないか。
こういう片付けに関するスタンスは、プレーパークをやっているスタッフでも長らく議論のねたになります。

うちのスタッフでの共有としては
「まぁ、しょうがないね」
です。

片付けの手間はかかってしまう(しかも寒い時に冷たい水や雪で汚れを落とさないといけない)のですが、なんというか、面白い遊びの姿を見る事ができたのでそれでいいかな〜という気持ちです。
これが教育の場だと「片付けさせないといけない」「片付けを覚えてもらわないと」という風になるのですが、ここはプレーパーク。
もちろん片付けたりしてくれるととても助かるし嬉しいのですが、片付けさせるのが目的ではなく、思いっきり遊んでもらうのがあそびばでは第一に大切な事。この「遊ぶ」という行為に片付けを入れたがる人も多いのですが、少なくともうちの団体では、「やらされる片付け」はやめようというスタンスを貫いています。お願いをすることはあるのですが、強制はしない。

そもそも遊んでいるとわかるのですが、大人でも道具を出しっぱなしにしてしまうことが多いです。例えばノコギリで木を切って、ヤスリがけをしたり他の材料を取りに行ったりする時や、ちょっと誰かに呼ばれた時など、ノコギリを出しっぱなしにしてしまう事ありませんか?そんな時に「道具を片付けてから行きなさい」なんて言われたら、「いや、まだ使うんだよ」「ちょっと呼ばれたから(この時点ではすぐ戻るつもり)」と言い返したくなる気持ちもよくわかります。
で、そのまま忘れてします。うーん。あると思います。
(まぁ片付けが嫌でやらない子も多いですけどね。)

ただ、あそびばでは道具を持ってきて自由に使っていいよと言っているのは我々大人なわけど、道具を片付けないと困るのは我々。こども達ではないのです。自分が困らなければ、それはなかなかやる気には繋がらないよね、と思います。
だからどうしても道具を片付けてほしい場合は「お願い」という形を取るわけです。ただ、それも大人から言われたら強制と感じられてしまいがちなので、出来るだけそういうスタンスは取らないようにしています。

これはあくまでうちの団体のお話です。いろいろな考え方があるかと思います。
まぁ「こちらが思いもよらない遊び方を見せてくれたんだから、その御礼(?)に片付け位はやってあげるか」くらいのスタンスですかね。
あ、片付けしてくれると助かるのはそれはその通りなんですよ?

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さて、次回のあそびば桑園は11/16(土)です。
その翌日(11/17)には桑園ご近所あそびを知事公館で行う予定。
ぜひ遊びに来てね。

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