【活動報告】12/10(土)にあそびば桑園を開きました!

12/10(土)にあそびば桑園を開きました!
当日は天気が穏やかで雪も風もなく、過ごしやすいのんびり出来る1日となりました。
 ようやく雪が降ったので、さっそく雪遊び。
積雪地ならではのあそびばになりました。


■キラビー大人気!
前回試作したキラビーを本格的に開始。チラシにも「キラビー作りたい子はビー玉持ってきてね」の文言を入れた所、それ目当てに多数の親子がやってきました。もちろんキラビーだけ作って帰るわけではないので、こうした分かりやすいのをチラシで表示するのはいいね!とスタッフ間でも評判は上々。
作り方も1回教えると、もう自分たちで出来るようになります。
今度は火を起こす所からチェレンジする子が出てくるといいなぁ〜。


キラキラしたビー玉だから「キラビー」なんですが、作り方はとても簡単。
加熱して急冷するだけ。手順としてはこんな感じ。
1.七輪に火を起こす。(市販の炭がいいかも。生木の炭だとすすが付いて取れない)
2.冷水を用意する。(これは雪に水入れればいいので簡単!)
3.七輪にビー玉を放り込む。
4.50くらい数える。(大体1分以上入れていると、ガラスが溶け始める)
5.ビー玉を取り出して冷水に入れる。
6.冷えたら取り出す。(このあたりは適当。10秒くらいだとまだ熱い)
だけ。これでビー玉内部に細かいヒビがピキピキ入り、それが光の加減でキラキラ光ります。
冷水の用意が積雪地だとめちゃくちゃ楽なので、実は雪国向きのコンテンツかも。


■ダイビング雪すべり!
雪といえばソリ滑り!なんですが、ソリを持ってこない子もいるわけで。
なんで持ってこないのか?
「めんどくさ〜い」「小さい子がやる」
だそうです。
さすがネイティブどさんこ。もうやり慣れてるんですね。
でも滑ること自体は大好きなので、見ているといろいろ遊び始めます。
たらいで滑ってみたり、雪かきスコップで滑ってみたり。
しまいには、山頂からダッシュして走り込んで斜面に飛び込んで滑ります。
これが小学校低学年でも見られる遊びです。


遊ぶ場さえあれば、こんなにアクティブに遊ぶんですね。
楽しい!を追求するその姿はまさしく遊びの達人!
で、高学年くらいから「雪じゃまだな〜」と思うそうです。
とか言いながら、外に出てきたら遊ぶんですけどね。
この低い山ですが、ジャンプ台を作るのは、どうやら伝統のようです。
20年前に小学生だった方にも証言をいただきました!


■破壊と想像の神々、降臨!
で、小学校中学年以降の子ども(特に男子)がどういうふうに遊ぶかというと「破壊」です。
雪玉を作ってきたかと思えば、その雪玉を蹴ったりスコップで削ったりと、破壊の限りを尽くします。でも、よく見ていると、どうもただ壊しているだけじゃない。
削った雪を更に集めてます。
料理のままごとではないのですが、とにかく集めてる。
しまいにパッカーンと2つに割れると、その中身を我先にと集めてやっぱり更に集めてます。
遠目で見てると意味わからんのです。
が、彼らの想像の中では何かが進行しているのです。
思わずピニャータ(くす玉の中にお菓子を詰め込んで、みんなで割る)を思い出しました。


まぁ、彼らはとにかく「破壊」が大好き。ですがそれは創造でもあるし、想像にもつながっています。だから破壊の場面だけ見ていると野蛮だなぁ〜なんて思いがちなんですが、よくよく彼らの行動を見ていると、なにか意味があったりとかストーリーがあったりします。もちろんそれは後付だったりするのが大半なんですが、そこに意味を見出すのは、まさに想像の力。
なので、見てられる状況だったら黙って見ていると、とても面白い世界を見せてくれます。


■ダルンダルンでも
今回は新人プレーリーダーさんが手伝いに来てくれました。
ロープワークが出来るというので任せて見ましたが、子ども達に囲まれて思うようにロープを貼れずに四苦八苦。歴戦のプレーリーダーなら、ぶらさがってくる子ども達に呼びかけてロープを引っ張る遊びにしてみたり、ロープを張る順序を考えたり、他に遊びで惹きつけたり、などなど方策を考える場面です。子ども達に真摯にお願いしてみたりもするかな。
で、なかなかうまく行かず、なんとか張れたロープはダルンダルン。
でもまぁ、それはそれで子ども達は遊び方を考えたりするもので。
「こうやったら面白いぞ!」というのを発見する速度は、子どもはピカイチですね。
あっという間にダルンダルンのロープを利用して、前後に揺らして落とす遊びが勃発しました。
「ロープをしっかり張ってほしい」という声があれば別だったんですが、楽しそうだったのでそのままにしました。


私達大人は、ついつい「こうしなきゃ!」という事を考えがちです。新人プレーリーダー君も「定員を超えてたかな〜」なんて言ってました。が、子ども達にとって定員なんてものは乗れなくなるまで存在しておらず、ピンと張れてなかったら、そうじゃない楽しみ方を見つけるわけです。もともとピンと張ることを知らなかったら、ダルンダルンがスタンダードかと思うかも?
その場にいるメンバーがそれで楽しむことができる。
これがインクルーシブで、ローカル(リミテッド)で、最高に楽しい遊びなんだと思います。


■雨樋は縦に使う
子どもの発想の極めつけがこれかも知れません。
雨樋を縦に使う。
いや〜、その発想は無かったなぁ。
天才ですね。
まさに遊びの達人です。
小学校高学年が遊びだすと、こんな感じになります。


事の始まりはコロコロキットの壁が今回2セットしかなくて、ちょっと単純なコースしか出来なかったので、それを複雑化しようとしたのか壁代わりに雨樋を立て始めたんです。
雨樋を垂直に立てて、それと壁との間に、ちょっと傾斜をつけて別の雨樋を横において斜面をつくり、そこから玉を転がす。
まさに「どうやったら楽しくなるか」を追求したわけです。遊びの探求者ですね。
で、それの応用編がこちらになります。
安定させるためか、三本の樋を立て、その上にカゴを取り付けて玉入れを始めました。
三脚と同じ原理なんです。
四本よりも三本の方が安定するんですよね。
そういうことを彼らは遊びの中から本能的に学んでいくわけです。

当人たちは学ぼうと思っているわけではなくて、ただ「遊びたい」だけなんですが、
これが彼らから遊びを奪ってはいけない理由の一つです。
三本のほうが安定する理由や原理なんかは、後からいくらでも学べます。
けれど、本能に刻み込むのは、どれだけ子どもの頃に遊んでいたかが物を言います。
この両者の違いは、一言でいうと応用力と試行錯誤する力です。

教えてもらう活動(教育)ばかりだと「答えがどこかにあるんじゃないか」と検索する能力は上がるのですが、そこには応用が発生しない。
遊びを通して自分達の体感として身についていると「こうしてみればいいんじゃない?」とまず行動が発生するんです。試行錯誤しながら道を見出していく。これこそ「生きる力」であり、アクティブ・ラーニングなんです。応用力が圧倒的に前者とは違う。(もちろん検索する力も必要なんですが)
だから、ぜひ。各地で遊びを大切にして欲しいなぁと思います。

(文責:寺坂)

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